徒歩圏内にスーパー色々
歩いて1分のところに中規模スーパーのユータカラヤがあります。安くてそこそこの品ぞろい、大衆的なスーパーです。また、かんかん森から歩いて7、8分くらいのところに、結構大きなスーパー、オリンピックがあります。肉も魚も野菜も品数がありますが、牛乳やハム類は青山の紀伊国屋に引けを取らない品揃えです。
2階はスポーツ用品など、3階は薬と日用雑貨に電気製品売り場。たいていの買い物はここでOK。
その先、三ノ輪橋駅前商店街の手前にイトーヨーカ堂があります。普通の大型スーパーです。昔この辺の特産だった柔らかい千住ネギはここのほか数軒のヨーカ堂にしかありません。
鶯谷方向に5,6分のところには、チェーン店のいなげや。品そろえもお値段もユータカラヤとオリンピックの間くらいのスーパーです。
コンビニはバス停前にローソンが、かんかん森から1分です。バスの進行方向へ3分のところにセブンイレブンが、そのほかファミリーマートも数分のところにあります。
都電の終点に庶民的な商店街
かんかん森から15分も歩くと、都電荒川線の終点「三ノ輪橋」駅付近に広がる「ジョイフル三ノ輪」商店街に出ます。ここは庶民的な大きな商店街です。店々から店員が今日のお勧めを呼ばわる声が響きます。揚げたてのてんぷら屋もあります。有名なそば屋砂場の旧本店もあります。室町や赤坂、巴町の店から見たら見る影もない店ですが、もともと銀座にあったこの店から他の砂場が分かれたそうです。
個人商店もあります。
オリンピックへの途中にある竹内肉店、松坂牛を売る高級肉屋ですが、毎週3日ある特売日には庶民にも手が届く肉の数々、かんかん森のコモンミールにも使えます。
ついでながら、荒川区役所までは徒歩10分、保健所も徒歩7分くらいです。
(佐々木 一朗)
*2020年2月に情報を更新しました。
コモンの灯(あか)り(2007年3月26日)
日暮れ時を表す言葉には色々ある。
夕暮れ、たそがれ、大禍時(おうまがどき)等々....
でも、なぜか、灯点(ひと)もし頃という言葉の響きに心引かれる。
満員の地下鉄を三ノ輪駅で降り、ワイズマートの角を曲がると、道連れは二・三人になり、急に、暗闇につつまれる。かんかん森通りに入ると、もう、ほとんど、人に会うこともない。桜並木の枝葉が頭上を覆い、一層心細さが身にしみる。
ぽつんと灯る焼鳥屋森の家族を過ぎれば、コミュニティーハウスはすぐそこだ。十二階建ての暗闇の中に、二階のコモンだけが皓々と明かりを点(とも)している。螺旋階段をゆっくりと登る。中で思い思いに談笑したり、飲み交わしたりしている様が目に浮かぶ。 突然若い女性のけたたましい笑い声がこだまする。
廊下を走り回る子供達の間をぬけて、明かりの中にはいると、親しい笑顔が迎えてくれる。笑いカワセミの声がしたよ、と、笑いかけたら、すかさず、悪代官にはそんなことを言われたくないわと、切り返された。苦笑と共に、自分もようやく、ここの住人になれた様な気がしてくる。コモンの灯りが消えている時などは、人恋しく、ひと時の安らぎを求めて、赤提灯に足が向いてしまう。
この一年足らずの間に、心ならずも通いつめる店も増えた。
鍵屋の大正ロマン、遠太の素朴さ、大八の子持ちヤリイカのとろける味、大蛸の喧噪の
中の湯気の匂い、にびきのチンチンに熱いヒレ酒、富士のつくね、玉勝のレンコンの滋味。 たまには梵で、しっとりと落着いた気分を味わうのも乙なものだ。
しかし、何と言っても、森の家族の気取らないさり気なさが、そこはかとなく居心地が良い。太目のイーさんの手造り水ギョウザに舌鼓を打ったり、取り留めもない会話を楽しんだり、安らぎのひと時だ。近頃は、昔の事が矢鱈となつかしくなる。これも年のせいかもしれない。友人、同僚、先輩達と酒場で交わした談笑、安らぎ、を懐かしむ気持ちがわき上がってくる。
こんな、ちょっとセンチメンタルな気分の時には、なぜか唐突に、ヒューマンという言葉が心に浮かぶ。人間らしい心の持ち様、人間らしい生活、人が人らしく生きる事とは、どの様な事なのだろうか、などと、今更ながら考えたりする。これも、ここの生活に親しみ、それなりに癒されているからだろうか。
自分も、ここの生活に相応(ふさわ)しいヒューマンな人間に、ならなければいけない、などと、自戒の思いにかられる。ふと見上げる窓には、いつもの明かりがなく、暗く静まり返っている。今日は、コモンミールは休みの様だ。では、しばし、森の家族の一員になろう。
さびしさに、
ふと立ち止まり、見上げれば、
窓の灯りの、ほのあたたかき。
ゆたか
(豊 勝治)
*2020年2月追記:現在は遠太はなくなり、森の家族は他の場所に移り昔の面影はすでになく、代わりに興の焼き鳥を楽しんでいます。
夕暮れ、たそがれ、大禍時(おうまがどき)等々....
でも、なぜか、灯点(ひと)もし頃という言葉の響きに心引かれる。
満員の地下鉄を三ノ輪駅で降り、ワイズマートの角を曲がると、道連れは二・三人になり、急に、暗闇につつまれる。かんかん森通りに入ると、もう、ほとんど、人に会うこともない。桜並木の枝葉が頭上を覆い、一層心細さが身にしみる。
ぽつんと灯る焼鳥屋森の家族を過ぎれば、コミュニティーハウスはすぐそこだ。十二階建ての暗闇の中に、二階のコモンだけが皓々と明かりを点(とも)している。螺旋階段をゆっくりと登る。中で思い思いに談笑したり、飲み交わしたりしている様が目に浮かぶ。 突然若い女性のけたたましい笑い声がこだまする。
廊下を走り回る子供達の間をぬけて、明かりの中にはいると、親しい笑顔が迎えてくれる。笑いカワセミの声がしたよ、と、笑いかけたら、すかさず、悪代官にはそんなことを言われたくないわと、切り返された。苦笑と共に、自分もようやく、ここの住人になれた様な気がしてくる。コモンの灯りが消えている時などは、人恋しく、ひと時の安らぎを求めて、赤提灯に足が向いてしまう。
この一年足らずの間に、心ならずも通いつめる店も増えた。
鍵屋の大正ロマン、遠太の素朴さ、大八の子持ちヤリイカのとろける味、大蛸の喧噪の
中の湯気の匂い、にびきのチンチンに熱いヒレ酒、富士のつくね、玉勝のレンコンの滋味。 たまには梵で、しっとりと落着いた気分を味わうのも乙なものだ。
しかし、何と言っても、森の家族の気取らないさり気なさが、そこはかとなく居心地が良い。太目のイーさんの手造り水ギョウザに舌鼓を打ったり、取り留めもない会話を楽しんだり、安らぎのひと時だ。近頃は、昔の事が矢鱈となつかしくなる。これも年のせいかもしれない。友人、同僚、先輩達と酒場で交わした談笑、安らぎ、を懐かしむ気持ちがわき上がってくる。
こんな、ちょっとセンチメンタルな気分の時には、なぜか唐突に、ヒューマンという言葉が心に浮かぶ。人間らしい心の持ち様、人間らしい生活、人が人らしく生きる事とは、どの様な事なのだろうか、などと、今更ながら考えたりする。これも、ここの生活に親しみ、それなりに癒されているからだろうか。
自分も、ここの生活に相応(ふさわ)しいヒューマンな人間に、ならなければいけない、などと、自戒の思いにかられる。ふと見上げる窓には、いつもの明かりがなく、暗く静まり返っている。今日は、コモンミールは休みの様だ。では、しばし、森の家族の一員になろう。
さびしさに、
ふと立ち止まり、見上げれば、
窓の灯りの、ほのあたたかき。
ゆたか
(豊 勝治)
*2020年2月追記:現在は遠太はなくなり、森の家族は他の場所に移り昔の面影はすでになく、代わりに興の焼き鳥を楽しんでいます。
下町の老舗食べ物屋が、かんかん森の近くにたくさん(2007年2月11日)
遠くから大勢の人たちが憧れて来る老舗の食べ物屋が、
散歩圏内にたくさんあるのがかんかん森住まいの魅力。
かんかん森の地番は荒川区東日暮里だが、50メーター先のバス通りを越えると、かつて正岡子規が住み、「根岸の里のわび住まい」と歌にもうたわれた根岸(台東区)。60年前の戦災に所々焼け残った古いしもたやや路地、看板建築の商家が昔の下町の面影を伝えてくれる。歩いて20-30分くらい以内の散歩圏内に、老舗の食べ物屋がたくさんある。
【にびき】台東区下谷3丁目3-7
100年以上続くふぐ料理屋。懐具合に応じて天然と養殖を選ぶことができる。冬の間は無休。
【山口屋煎豆店】台東区下谷3丁目3-7
明治30年創業の煎り豆や落花糖(砂糖ピーナツ)の店。近所には下町の路地風景がたくさん残っている。
【香味屋】台東区根岸3丁目18-18
下町の洋食屋を謳い文句に、あちこちのデパートなどに出店している有名高級洋食屋さんの本店。大正14年創業。
【金太郎飴本店】台東区根岸5丁目16-12
切っても切っても同じ顔の金太郎飴。結婚式の引き出物などに、自分の顔で作ってもくれる。
【笹の雪】台東区根岸2丁目15-10
元禄年間から続く豆腐料理の有名店。豆腐だけでなく焼き鳥などもある。食事をした人だけが持ち帰れるお豆腐の味は抜群。
【鍵屋】台東区根岸3丁目6-23
下町の居酒屋の代表的存在。もともとは言問通りに安政年間からあった古い酒屋が、戦後居酒屋を始めたもの。その建物は言問通りの拡幅で取り壊され、裏通りに引っ込んだ。近頃はやりの吟醸酒などはなく、甘口と辛口の2種類の酒しかないが、お燗の加減は抜群。つまみも安い。但し女性だけでの入店ができない。
【羽二重団子】荒川区東日暮里5丁目54-3
江戸時代から200年続いた団子屋さん。昔の風情の残る本店と今風の駅前支店がある。
【川むら】荒川区西日暮里3丁目2-1
日曜日などには行列ができる店。午後も休まず続けているのがいい。日暮里駅谷中口からすぐ。そばは町の普通のそば屋より幾らかいい程度だが、お酒やつまみの種類が豊富で、こちらも楽しめる。
老舗ではないが、日暮里駅北口広場奥の【とお山】もお勧め。酒の種類が豊富でそばもうまい。つまみもいろいろできる。
【尾花】荒川区南千住5丁目33-1
都内で5指に数えられる有名うなぎ店。日本家屋に入れ込み座敷。注文してから裂いて焼くので、座敷に上がって小1時間は待たされる。予約を取らないので、昼時には行列しなければならない。でも、待つ甲斐がある味。11時半から13時半、16時から19時半まで営業で、月曜定休。
【伊勢屋】台東区日本堤1丁目9-2
吉原の入り口近くで明治中期から「土手の伊勢屋」と言われて有名だった天ぷら屋。戦災にも焼け残った昔の建物で風情がある。ただ、昼食時はいつも20人から30人の行列を覚悟しなければならない。5時からの夜の部はあまり混まない。
【中江】台東区日本堤1丁目9-2
伊勢屋の隣にある同じく昔の建物が残る明治時代からの桜鍋の店。
(佐々木一朗)
*2020年2月に情報を更新しました。
散歩圏内にたくさんあるのがかんかん森住まいの魅力。
かんかん森の地番は荒川区東日暮里だが、50メーター先のバス通りを越えると、かつて正岡子規が住み、「根岸の里のわび住まい」と歌にもうたわれた根岸(台東区)。60年前の戦災に所々焼け残った古いしもたやや路地、看板建築の商家が昔の下町の面影を伝えてくれる。歩いて20-30分くらい以内の散歩圏内に、老舗の食べ物屋がたくさんある。
【にびき】台東区下谷3丁目3-7
100年以上続くふぐ料理屋。懐具合に応じて天然と養殖を選ぶことができる。冬の間は無休。
【山口屋煎豆店】台東区下谷3丁目3-7
明治30年創業の煎り豆や落花糖(砂糖ピーナツ)の店。近所には下町の路地風景がたくさん残っている。
【香味屋】台東区根岸3丁目18-18
下町の洋食屋を謳い文句に、あちこちのデパートなどに出店している有名高級洋食屋さんの本店。大正14年創業。
【金太郎飴本店】台東区根岸5丁目16-12
切っても切っても同じ顔の金太郎飴。結婚式の引き出物などに、自分の顔で作ってもくれる。
【笹の雪】台東区根岸2丁目15-10
元禄年間から続く豆腐料理の有名店。豆腐だけでなく焼き鳥などもある。食事をした人だけが持ち帰れるお豆腐の味は抜群。
【鍵屋】台東区根岸3丁目6-23
下町の居酒屋の代表的存在。もともとは言問通りに安政年間からあった古い酒屋が、戦後居酒屋を始めたもの。その建物は言問通りの拡幅で取り壊され、裏通りに引っ込んだ。近頃はやりの吟醸酒などはなく、甘口と辛口の2種類の酒しかないが、お燗の加減は抜群。つまみも安い。但し女性だけでの入店ができない。
【羽二重団子】荒川区東日暮里5丁目54-3
江戸時代から200年続いた団子屋さん。昔の風情の残る本店と今風の駅前支店がある。
【川むら】荒川区西日暮里3丁目2-1
日曜日などには行列ができる店。午後も休まず続けているのがいい。日暮里駅谷中口からすぐ。そばは町の普通のそば屋より幾らかいい程度だが、お酒やつまみの種類が豊富で、こちらも楽しめる。
老舗ではないが、日暮里駅北口広場奥の【とお山】もお勧め。酒の種類が豊富でそばもうまい。つまみもいろいろできる。
【尾花】荒川区南千住5丁目33-1
都内で5指に数えられる有名うなぎ店。日本家屋に入れ込み座敷。注文してから裂いて焼くので、座敷に上がって小1時間は待たされる。予約を取らないので、昼時には行列しなければならない。でも、待つ甲斐がある味。11時半から13時半、16時から19時半まで営業で、月曜定休。
【伊勢屋】台東区日本堤1丁目9-2
吉原の入り口近くで明治中期から「土手の伊勢屋」と言われて有名だった天ぷら屋。戦災にも焼け残った昔の建物で風情がある。ただ、昼食時はいつも20人から30人の行列を覚悟しなければならない。5時からの夜の部はあまり混まない。
【中江】台東区日本堤1丁目9-2
伊勢屋の隣にある同じく昔の建物が残る明治時代からの桜鍋の店。
(佐々木一朗)
*2020年2月に情報を更新しました。